あなたも実は隠れ肥満かも!目安となる体脂肪率や改善方法は?

体型が太っていないからといって肥満でないとは限りません。見た目が細いにも関わらず、体脂肪率が多い隠れ肥満の人が増加しています。自分では気づきにくく、問題視しない人も多いですが、肥満と同様に様々な健康リスクを引き起こす危険な状態です。

この記事では、隠れ肥満の人の特徴をご紹介するとともに、その影響や原因、改善方法などを詳しく解説していきます。太っていないから大丈夫と安心している方も、ぜひ最後までご覧下さい。

隠れ肥満とは


隠れ肥満は、見た目は太っていないにも関わらず、体脂肪率の数値が肥満の人と同等に高い状態です。つまり、筋肉量が非常に少なく、体脂肪率がかなり高い状態を指します。

体脂肪率からみる肥満基準は下記の通りです。

  • 男性で20~25%
  • 女性で30%以上

隠れ肥満は、BMI数値(身長に対する体重によって導き出す肥満度)から判断することはできません。BMIは体脂肪率を考慮しないからです。そのため、BMIは標準かそれ以下で、体型が痩せているという人でも隠れ肥満の可能性が十分にあります。

隠れ肥満度チェック


隠れ肥満の人の特徴をご紹介します。隠れ肥満は多くの健康リスクをもたらすため、自分に当てはまる項目がないか、しっかりとチェックしましょう。

  • 生活リズムが不規則
  • デスクワーク
  • 極度の食事制限など無理なダイエットをした
  • 20代から体重が変化していない
  • 食生活が乱れている
  • 夜にお酒を飲む習慣がある

体脂肪率の測り方


体脂肪率は、体組成計を用いて測定することがおすすめです。体組成計は、体重だけではなく、体脂肪率の測定や、その脂肪の内容(皮下脂肪か内臓脂肪か)、筋肉量など体を構成している細かい要素を測定できます。

体脂肪率は体内の水分量に左右され、1日の中でも時間帯によって変化するため、毎日同じ時間帯・同じ条件で測ることが大切です。

体脂肪率が安定しており、計測におすすめのタイミングは下記の通りです。

  • 起床直後
  • 食後
  • 食後2時間後
  • 就寝前

隠れ肥満のリスク


隠れ肥満は、肥満と同様に様々な健康問題を引き起こし、命に危険を及ぼします。ここでは、隠れ肥満がもたらすリスクを詳しく解説します。

身体機能が低下する

隠れ肥満は筋肉量が低下し、脂肪量が増加している状態であり、筋力だけではなく、体力や骨密度、内蔵機能などの身体機能までも低下させます。

立つことや歩くことを辛く感じる、バランス感覚が衰える、疲れやすくなるなどの障害を引き起こし、骨折などの大きな怪我に繋がるリスクも高いです。

死亡リスクが高まる

隠れ肥満の人は内臓脂肪が多い状態です。そのため、下記のように死亡率の高い病気を引き起こすリスクを高めます。

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 動脈硬化
  • 心疾患

隠れ肥満は肥満と同様の健康リスクをもたらすため、体型が痩せているからといって安心してはいけません。

隠れ肥満の原因


隠れ肥満に影響を与えるのは、日々の生活習慣です。自分自身の生活リズムや食習慣を見直し、健康的な体を維持できるように改善しましょう。

偏った食事や欠食

肥満はカロリーを摂取しすぎることが原因ですが、隠れ肥満はアンバランスな食生活が原因です。朝食は抜くか食パン1枚、昼食や夕飯はコンビニで済ませ、毎日晩酌をする方も多いです。

三食しっかり食べない、食べたとしても栄養が偏っている食習慣では、バランス良く栄養を摂取できず、筋肉量の低下と脂肪量の増加を引き起こして隠れ肥満に繋がります。

運動不足

外出の際は車や公共交通機関を使い、仕事はデスクワークで長時間座ったまま、仕事の疲れから、帰宅後や休日は家の中でゆっくり過ごす方も多いのではないでしょうか。

しかし、筋肉量は年齢とともに自然に減少していきます。そのため、20代から体重や食べる量が変化していない方でも運動習慣がなければ、筋肉が減った分、脂肪が増加して隠れ肥満になってしまうケースが多いです。

睡眠不足

仕事がある日は十分な睡眠時間を確保することが難しく、休日は夜更かしをしてしまうという方は注意が必要です。

睡眠不足はホルモンバランスや自律神経を乱すため、エネルギー消費量の低下や食欲の増加を招いたり、日中の活動量を減少させて運動不足に繋がったりします。隠れ肥満以外にも様々な健康リスクをもたらすため、できるだけ十分な睡眠時間を確保できるようにスケジュール管理をすることが大切です。

隠れ肥満の改善方法


隠れ肥満は日常生活の行動を少し変えるだけで改善可能です。ここでは、日々の生活に簡単に取り入れることができる隠れ肥満の改善方法をご紹介します。

たんぱく質をとる

筋肉を形成・維持する働きを持つたんぱく質を摂取することは、筋肉量が少ないことが原因である隠れ肥満の改善に効果的です。

たんぱく質は、以下の食品に多く含まれています。

  • 魚・魚介類(まぐろ、あじ、いか)
  • 肉類(ささみ、鶏もも肉、牛、豚)
  • 牛乳・乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト)
  • 大豆・大豆製品(納豆、豆腐)

普段の食事からたんぱく質を必要量摂取することが難しい場合は、プロテインやアミノ酸のサプリメントを摂取することで手軽にタンパク質を補給できます。

食習慣を改善する

社会人の方は仕事や家事に忙しく、普段から一食一食の栄養バランスに気をつけて食事をとることが難しいです。そのため、まずは「食べる順番」「偏食・欠食を辞める」という2点を意識しましょう。

血糖値の上昇を抑え、理想的とされる食べる順番は、野菜→たんぱく質を多く含む食べ物(肉、魚、卵、大豆製品、乳製品)→糖質を多く含む食べ物(ごはん、パン、麺類)です。

また、時間がなくて朝食を抜く、夜ご飯はインスタント食品や、コンビニ弁当という方も少なくないかもしれません。食事を抜いたり、栄養が偏りがちな方は、主食・主菜・副菜が揃った食事を心がけましょう。合わせて、お菓子類やお酒を摂取する量や頻度を見直すことが大切です。

運動をする

「隠れ肥満=筋肉が少なく、脂肪が多い状態」を指すため、ランニングなどの有酸素運動や、筋トレを行い、脂肪を筋肉に変える必要があります。仕事や家事に忙しく、体力と時間を運動に使うことが難しい社会人も多いです。しかし、運動不足は筋肉や骨を衰えさせ、脂肪の増加に繋がります。毎日ではなくても、短い時間で少しずつ日常生活の中に運動を取り入れていくことが大切です。

筋トレにおすすめなのは「ジム」


日頃から運動をする習慣がなく、筋肉をつけるために何をすべきか分からないという方はジムに通うことがおすすめです。最近では、仕事の前後にジムに通って汗を流す社会人も多く、人気を集めています。

ジムはフィットネスマシンや筋トレ器具が充実しており、運動する環境が整っているため、初心者の方でも始めやすいです。

器具の使い方が分からない、適切な運動量が分からないという場合でも、施設内にはインストラクターやスタッフがいるため、いつでも気軽に聞くことができます。

生活習慣を整えて隠れ肥満を改善しましょう!

隠れ肥満のリスクや原因、改善方法をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

隠れ肥満の1番の原因は生活習慣であり、毎日の積み重ねがあなたの将来の健康状態を左右します。日頃の食生活や運動習慣を見直し、小さなことから少しずつ改善していくことが大切です。体型などの見た目だけを重視するのではなく、身体の内側の健康にも目を向けるようにしましょう!