トレーニング ジムトレ
2022.12.06
分割法で筋トレをもっと効率よく!
フィットネスブームにより、年々ジムの会員は増加傾向にあります。
一方で「筋トレを始めたけど結果があまり感じられない」「ジムに行っても何をやればいいかわからない」と悩んでいる方も少なくありません。
そこで今回のコラムでは、筋トレを複数の部位に分けて行う分割法について解説します。効率よくトレーニングを行いたい方や、効果的に筋肉を付けたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
筋トレにおける分割法とは
分割法とは、筋トレの際に全身を一気に鍛えるのではなく、特定の部位に分けて鍛える方法です。例えば「今日は下半身の日」「〇曜日と〇曜日は腹筋をする」などのように行います。筋肉の回復を促し、効率よくトレーニングをおこなうことができます。また、分割する部位の数次第では、一度のトレーニングにかかる時間を短くすることができ、忙しい方や初心者の方にもおすすめのトレーニング方法です。
筋トレに分割法を使用するメリット
- 全身をバランスよく鍛えられる
- トレーニングに集中できる
- 継続しやすい
- 痩せやすい
- 筋肉を回復させられる
筋トレの際に分割法を使用するメリットは、主に以上の5つです。メリットを理解することで、本質的なメニューを考案することができ、効果的に分割法を行えるでしょう。それぞれの要素が、筋トレには必要不可欠なので、一つひとつ徹底的に解説していきます。
全身をバランスよく鍛えられる
分割法を使用する最大のメリットは、全身をバランス良く鍛えられる点です。筋力トレーニングを始めたばかりの方がよく陥りがちなのが、好きな部位ばかりを鍛えてしまうことです。人それぞれ好きな種目は異なり、計画なしにトレーニングを行うと無意識に好きなトレーニングばかりをしてしまいます。
当然ですが、毎日ジムに通っていても、特定の部位しか鍛えなければ、全身の筋肉は成長しません。アンバランスな見た目で、不格好になりかねません。見た目だけでなく、姿勢の悪化や慢性疲労などにもつながりかねないのでバランスよく鍛えるのがおすすめです。
分割法を使用することで、全身の部位を一定の周期でトレーニングし、バランスの取れた体を手に入れることができるでしょう。また、周期を調節することで、苦手意識のある部位を成長させるのにも効果的です。
トレーニングに集中できる
全身のトレーニングを曜日や日にちで分けるため、一回当たりのトレーニング時間を短くすることができます。人によってはひとつの部位を鍛えるのに、30分〜1時間かかるということも少なくありません。同じ日に全身を鍛えようとすると、数時間はかかってしまうでしょう。
家事や仕事が忙しい方は、筋トレに数時間も割くことはできません。分割法を活用することで、一日当たりのトレーニング時間を短く設定しましょう。一回あたりの時間を短縮することで、集中力を維持することも可能で、効率よくトレーニングすることができます。
ダンベルやマシンなど、重たいものを扱っているときは最善の注意が必要です。集中力の向上は筋トレの効果だけでなく、ケガの防止にも欠かせません。
継続しやすい
自身の生活スタイルに合わせて部位を配分することで、日々のトレーニングをルーティン化することができます。仕事や家事が大変だった日でも、メニューや部位を考える手間が必要ありません。ジムに行く日やメニューを毎回考える必要がなくなり、トレーニングが習慣化されるでしょう。
目標や目的が明確でない状態でトレーニングを始めても、多くの方は長続きしない傾向があります。分割法を活用し、効率よくトレーニングを行えます。
痩せやすい
激しい運動をたまに行うよりも、習慣的に運動をする方が、基礎代謝は向上し痩せやすい体づくりをすることが可能です。運動する頻度が増えると、代謝が高い状態を長く維持することができ、トータルで見たときの消費エネルギー量を増加させられるでしょう。
筋肉を回復させられる
筋肉を成長させるためには、超回復のサイクルでトレーニングするのが効果的です。超回復とは、トレーニングによって筋肉が損傷し、回復する際に元の状態よりも成長するという理論です。回復には48〜72時間かかるといわれており、この期間内に筋肉に負荷をかけるのはあまり望ましくないと言われています。
分割法を使用すると、日によって違う部位を鍛えることができ、使用しない部位を休ませることが可能です。特定の部位を休めながら、他の筋肉をトレーニングすることができ、最短期間で筋肉の成長を促すことができます。
筋肉痛の状態でトレーニングを行うのは、身体的にも苦痛です。筋肉が回復する期間を設けられるのは、モチベーションの維持にも繋がります。
分割する部位の決め方
- 何分割にするかを決める
- 部位の回復速度に合わせる
- ライフスタイルに合わせて部位を決める
- 休息を入れる
- 細かく分け過ぎない
分割法を導入する際、最も悩ましいのが部位の決め方です。分割する部位次第では、効率よくトレーニングを行うことができなくなり、効果も得られにくいです。基本的な部位の決め方は以上の5つです。それぞれのポイントを抑えて実践しましょう。
何分割にするかを決める
まずは、部位をいくつに分割するかを決めてください。その際、1週間のトレーニング頻度で分けるのはおすすめしません。例えば、3つの部位に分けたとき、以下の図のように週4日でも週6日でも実行することができます。週で分けるのではなく、運動の種類によって部位を分けましょう。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
A | ① | ② | ③ | ① | ② | ③ | ー |
B | ①・② | ③ | ー | ①・② | ③ | ー | ー |
例えば、ベンチプレスでいうと、大胸筋だけでなく三角筋や上腕の筋肉も使用します。胸と腕を別の日にすると、連日似たような運動をすることになり、完全に回復する前に筋肉に負荷を与えることにもなりかねません。胸・腕の日、脚・おしりの日、背中の日、というように近い筋肉を、ひとまとまりに考えて分割すると、効率の良いトレーニングができます。
部位の回復速度に合わせる
部位によって扱える重量は変わり、その分かかる負荷は異なります。そのため、筋肉の回復速度は部位によって差があり、2日程度でもとのパフォーマンスを発揮できる部位もあれば、3日経っても筋肉が損傷しているということも少なくありません。
また、体格や運動頻度など、トレーニングをする人によっても個人差があるため、分割する部位はそれぞれの個人に合った方法で分ける必要があります。
大胸筋や広背筋など、大きな筋肉は強度の高い運動ができる分、回復に時間がかかる傾向があります。2〜3日程度空けるように頻度を決めることで、分割の目安になり、計画しやすいでしょう。トレーニングを始めたばかりの方は、まずはトレーニングに慣れ、どの部位が疲労しやすく回復しやすいのかを把握しましょう。時間は多少かかりますが、効率良くトレーニングを行うためには欠かせないです。
ライフスタイルに合わせて部位を決める
学業や、お仕事など、自身のライフスタイルに合わせて部位を決めることで、効率よくトレーニングを行うことができ、継続もしやすいです。
例えば、仕事が多くなりがちな曜日は腕や肩などの小さな部位、次の日が休日で遅くまでトレーニングの時間がとれる日は下半身や胸などの大きな部位、のように分けることができます。
筋トレは継続することが一番重要です。自身のライフスタイルに応じて、無理なく楽しんで続けられるような工夫をしましょう。
休息日も入れる
筋肉を成長させるためには、定期的な休息日を入れましょう。中には部位を細かく分け、週6日〜毎日トレーニングするという方も中にはいます。トレーニングの方法や栄養管理を徹底している方であれば、効率よく筋肉を成長させることができるかもしれませんが、簡単ではありません。
週に3〜4回程度であれば、残った日はしっかり休息を取るようにしてください。筋肉の回復を促すことができ、休息日があることで精神的にも楽です。ボディコンテストなどに出場するようなプロの選手でも、週に1〜2日程度は休息を取ることが多いです。
トレーニングのしすぎは、オーバーワークによるケガのリスクを上昇させる可能性もあります。自分のペースで適度に休みながら行うようにしましょう。
細かく分け過ぎない
分割法を使用する際に、初心者の方が良く陥るのが細分化のしすぎです。早く結果を出したいからと、細かく分けて、トレーニングの頻度を増やそうとします。
始めはトレーニング技術がないため、細かく分けても上手に負荷をかけることができません。違う部位を鍛えているつもりでも、知らず知らずのうちに同じ筋肉に負荷をかけていて、効率よく筋肉を成長させることができません。関節や腱に負担がかかり、ケガをすることもあります。
また、始めはモチベーションが高く毎日ジムに通うことができていても、初心者の方は長く続かないことが多いです。なによりもまずは、継続をすることが大切です。細かすぎる分割は避けましょう。
分割法のパターン
分割のパターン例を作成しました。自身のライフスタイルや、目的に合わせて実践してみてください。
2分割
2分割で行う場合は、上半身・下半身の2つに分けるのが無難でしょう。主な使用部位が離れているため、回復を阻害することもありません。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
A | 上半身 | 下半身 | ー | 上半身 | 下半身 | ー | ー |
B | ー | ー | 上半身 | 下半身 | ー | 上・下半身 | ー |
このように分けることで、休息日を確保しながらも、回復サイクルにしっかりとあてはめながらトレーニングを行うことができます。一回当たりのトレーニング時間は、細かく分けたときよりも長くなるため、十分な時間が取れる方や集中して行える方におすすめです。
3分割
3分割する場合は、部位の分け方は人それぞれ異なります。いくつか紹介するので、自身で試したうえであなたに合った方法を取り入れましょう。
- 【A】①胸・腕・肩②背中③下半身
- 【B】①胸・肩②腕・背中③下半身
- 【C】①胸・腕②背中③肩・下半身
基本的には、胸と背中と下半身をベースに3分割します。そこに腕と肩を振り分けるイメージです。背中と下半身や、胸と背中は筋肉が近く、部位も大きいのでなるべく離すことをおすすめします。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
A | ① | ③ | ー | ①・② | ③ | ー | ー |
B | ①・③ | ー | ② | ①・③ | ー | ② | ー |
C | ー | ① | ② | ③ | ① | ② | ③ |
基本的には、一日に1〜2つの部位を行うようにすることで、効率よく全身をトレーニングすることができます。
4分割以上
部位を4つ以上に分けるという方は、トレーニングの知識や技術が必要となってくるため、初心者の方にはおすすめしません。分割する分毎週スケジュールの組み直しも必要でトレーニングを本格的にやりたい方に向いています。組み合わせの種類は豊富で、トレーニング頻度も様々です。
分割法を活用して効率よくトレーニングを!
今回のコラムでは分割法について解説してきました。部位を分けるメリット、その際の注意点など、ご理解いただけましたでしょうか。分割法を使用することで効率よく筋肉を成長させることができます。この記事を参考にぜひ実施してみましょう!