動体視力を鍛えるトレーニング方法4選!反射神経という神経は存在しない?

反射神経の衰えから起こる日常の支障

年齢を重ねるにつれて「最近反射神経が衰えてきたなあ」と感じている方は多いのではないのでしょうか?
人混みで避けきれない、趣味のテニスでボールの認識が遅れてしまうなど中年層の方にはよく見られる傾向だと思います。特に近年では高齢ドライバーによる事故がたびたびニュースに取り上げられ、その原因の多くが「アクセルとブレーキの踏み間違い」であるなど、ここにも反射神経の衰えが影響していることが分かります。
このようなことを防ぐためにも、今回は中年層・高齢層の方々が今からでも実行できるトレーニング方法をご紹介していきます。

反射神経とは何か

ここまで「反射神経」と何度も言ってきましたが、実はそもそも反射神経という神経はありません。皆さんが考えている反射神経とは言い換えれば瞬発力判断速度だと言えますが、これらは一般的に動体視力を養うことで鍛えることができます。この動体視力こそ、皆さんが考えている反射神経にあたるものなのです。

動体視力とは何か

動体視力は動いている物体を持続して認識する能力のことを指します。動体視力の中でもKVA動体視力DVA動体視力という2つの分類があります。

・KVA動体視力
KVA動体視力とは自分に対して向かってきたボールを認識して打つというように前後に動く物体を識別する能力です。

・DVA動体視力
DVA動体視力とは右折する際に左から来た車を認識するというような左右に動く物体を認識する能力であり、また落ちてくるものを認識するなど上下に動く物体を認識する能力でもあります。

これらの動体視力を鍛えることで動いているものを素早く認識する反射神経いわゆる瞬発力を鍛えることができるのです。
ちなみに瞬発力や判断スピードを鍛えるためには、動いているものを識別する動体視力だけでなく、物体の大きさや形状、物体までの距離を認識する空間認識能力や空間認識を行うための瞬間視力などの能力も重要になってきます。これらの能力も動体視力を鍛えるトレーニングを行うことで一緒に養うことができます。

動体視力を鍛えることによる効果

トレーニングをする前に動体視力を鍛えることでどういった効果が得られるのかを知り、トレーニングへのモチベーションを高めましょう。

運動能力の向上

今からでも運動能力なんて上がるの?」とお考えの方も多いと思いますが、動体視力を鍛えることであらゆるスポーツでの判断速度を高めることができます。特に中高年の方々に人気のスポーツであるテニスや卓球などは球の速さや場所を素早く判断する力が必要となります。このような生涯スポーツを楽しむためにもやはり動体視力は鍛えた方が良いのではないのでしょうか。

交通事故防止

最初にもお伝えしましたが、近年では高齢ドライバーによる事故が社会問題となっています。ただやはり田舎でどうしても免許返納ができない方や介護で自分が運転しなければいけないという方もいると思います。そのような人にオススメしたいのがこの動体視力トレーニングです。また、40代〜60代の方々も今からトレーニングを始めて今後の自分のためにして頂きたいです。
今回お伝えする動体視力トレーニングを参考にして交通事故防止に繋げましょう。

記憶力の向上

動体視力を鍛えることで空間認識能力や瞬間視力も鍛えることができると言いましたが、一瞬で多くのことを記憶する瞬間視力はこれから紹介するトレーニング方法の「速読」や「車の標識やナンバーを覚える」という方法などでも鍛えることができます。
ちなみに瞬間視力を鍛えると記憶力の向上にも繋がり、ぱっと見でグラフの数字を記憶したり、名刺を見て瞬時に人の名前を覚えるなど若い頃にできていた能力を再度高めてくれます。また瞬間視力の向上に伴い、運転中に視野全体の空間を瞬時に識別できる空間認識能力も向上することから、車の運転にも必要な力が養えます。

動体視力を鍛えるトレーニング方法

ここからは実際に動体視力を鍛えるトレーニング方法をお教えします!
自宅で簡単にできる方法ばかりですので是非参考にしてみてください。

速読

速読が動体視力向上に本当に繋がるのか?」と不安に思われる方もいると思いますが、実は速読には見る力を養う効果があります。
眼球運動瞬時に多くの文字を読み、大量の情報を取り入れるという見る力の訓練を無意識のうちにできるという特徴が速読にはあります。これらの目の働きにより動体視力や瞬間視力を鍛えられるのです。

ちなみに速読で動体視力を鍛えた野球未経験者が165キロの球を打てるのかという検証動画があるので是非見てみてください。

道路標識や車のナンバーを覚える

まずお伝えしておきますが、このトレーニングは必ず自らが運転をしないときに行ってください
車や電車の乗車中、道路標識や対向車の車のナンバープレートなどを瞬時に読み取ることで動体視力・瞬間視力が鍛えられます。また、対向車のナンバープレートの番号の1桁目だけを覚えて加算していくという方法もあり、動体視力や瞬間視力を鍛えるだけでなく暗算をすることでより記憶力の向上も期待できます。
このトレーニング方法ならゲーム感覚で簡単にできると思うのでとてもオススメです。

ダンス

ダンスとは言ってもカバーダンスなど、「自分の知らない動きを人を真似て覚える」という行為がポイントです。「右か左どちらへ動くのか」、「どんな動きをするのか」を瞬時に見極めて素早い動作を重ねることで、動体視力や瞬間視力を鍛えることができます。

こちらの動画のように誰かの動きを真似して踊るということをしてみてください。動く方向や振り付けを見極めることは動体視力を鍛える第一歩です。

トレーニング器具の使用

こちらは家にトレーニング器具がなければいけないという点がありますが、動体視力を鍛える方法としてはやはり最適ですので、オススメのトレーニング器具ごとにご紹介させて頂きます。

リアクションボール

 

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こちらのリアクションボールは、投げて下にバウンドさせるとどこにボールが飛んでいくか分からないといった仕掛けがあります。イレギュラーな動きを予測し、素早くボールに追いつき、キャッチするためにボールとの間隔を読むなど「見る力」を養う器具です。
意外と難しいので最初は苦手意識を持たれると思いますが、キャッチできるまでハマってしまうのでこちらも楽しくトレーニングをすることができると思います。

パンチングボール

動体視力を常に意識するスポーツといえばボクシングです。相手の動きを読んで交わすという動作や相手の隙を見て打撃をするという動作など、「見る」という行為が最も生かされるスポーツだと個人的には思っています。
そのボクシングの練習用の器具といえばこちらのパンチングボールですが、こちらの器具もリアクションボールと同様にイレギュラーなボールの動きに対応するといったものです。ちなみにこちらの器具はボクサーだけでなく、他の競技のプロスポーツ選手も使用しています。

 

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BLAZEPOD(ブレイズポッド)

 

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こちらの光っているボタンはポッドと呼ばれる8色に光るトレーニング器具です。複数あるポッドのうち点灯したポッドのみを押したり、特定の色に点灯したポッドのみを押すなど、視覚を生かしたトレーニングができます。
このようにBLAZEPODを使用することで、動体視力を鍛えるトレーニングをより楽しみながら行うことができると思います。

ちなみに携帯やパソコンをお持ちの方は
動体視力測定テスト
Mr.動体視力
動体視力テスト|vonvon
などのゲームなどで楽しく簡単に動体視力を鍛えることができるので是非そちらも試してみてください。ただ、意外と難しいので全てが正解でなくても安心してください。ちなみに筆者(20代男)は1番目の「動体視力テスト」でレベル3までしかできませんでした。

まとめ

動体視力を鍛えることで日常生活もより豊かで健康的なものになると思います。ご自身の健康のために、また広い視野を持って安心安全な生活をするためにも今回ご紹介したトレーニング法を是非参考にしてみてください。