トレーニング
2024.06.26
体脂肪は食事だけでは落とせない?食事とトレーニングの二刀流で効率的に!
「トレーニングをしているけど体脂肪がなかなか減らない」「体脂肪を減らすためにはどんな食事を摂ればよいのかわからない」と悩んでいる方は多くいると思います。体脂肪は健康を維持するために必要ですが、過剰になると生活習慣病のリスクが高まります。
今回の記事では、効率よく体脂肪を減らすための具体的な食事法を紹介します。食事を抜かずに3食摂ることから始め、タンパク質や食物繊維の摂取、食べる順番の工夫など、実践しやすい方法ばかりです。
健康的に、理想の体型を目指すための方法を解説するので、この記事を読んで今日から取り入れていきましょう。
体脂肪とは
体脂肪とは、身体に蓄えられた脂肪のことです。体脂肪には大きく分けて2種類あり、皮膚の下に蓄積される「皮下脂肪」と、内臓の周りに蓄積される「内臓脂肪」があります。
皮下脂肪は体温を保持し、外部からの衝撃を和らげる役割があります。一方で、内臓脂肪はエネルギーを迅速に供給するための貯蔵庫として機能しますが、過剰になると健康リスクが高まります。
体脂肪の測定には、体脂肪率という指標が用いられ、体重に対する体脂肪の割合を示すものです。以下のような計算式で求めることができます。
- 体脂肪率(%)=( 体重(kg)/体脂肪量(kg) )×100
体脂肪率の目安は、男性で10〜20%、女性で20〜30%が理想的です。これを超えると「肥満」と判定され、生活習慣病のリスクが増加します。
特に内臓脂肪の増加は、糖尿病、高血圧、脂質異常症などのリスクを高める要因となります。内臓脂肪は代謝活動が活発であるため、短期間で蓄積しやすく、また減少しやすいのが特徴です。
一方で、皮下脂肪は蓄積と減少がゆっくりと進むため、長期的な視点での管理が求められます。
体脂肪は適度な量であれば身体にとって必要なものです。しかし、過剰になると健康に悪影響を及ぼす可能性があります。適正な体脂肪率を維持することが、健康的な生活を送るために重要です。
体脂肪の役割
体脂肪はさまざまな重要な役割を果たしています。大きく分けると以下の3つの役割です。
- エネルギーを貯める
- 体温を一定に保つ
- 内臓を外部から守る
エネルギーを貯める
体脂肪はエネルギーの貯蔵庫として機能します。食事から摂取したエネルギーが余った場合、体脂肪として蓄えられ、エネルギーが不足した時には使われます。
体温を一定に保つ
体脂肪は体温を維持する役割も果たします。脂肪は熱を通しにくいため、寒冷環境下での体温低下を防ぐのに欠かせません。
内臓を外部から守る
体脂肪は内臓を保護するクッションとしての役割も果たします。外部からの衝撃を吸収し、内臓を守ることで、体の機能を正常に保つ手助けをしています。
体脂肪を減らすための基本的な食事法
体脂肪を効率的に減らすためには、食事の見直しが不可欠です。以下の7つに気をつけて食事をしましょう。
- 1日3食摂る
- タンパク質を摂る
- 糖質と脂質の摂取量に気をつける
- 食物繊維を摂る
- 食べる順番に気をつける
- よく噛んで食べる
- アルコールを控える
1日3食摂る
食事を抜かずに1日3食をしっかり摂ることが大事です。例えば朝ご飯を抜くと、昼ご飯を食べた後に血糖値が急上昇し、インスリンが過剰に分泌されます。
インスリンは中性脂肪を体内に蓄積させ、過剰分泌されると体脂肪が増加させるホルモンです。規則正しい食事を心がけることで、インスリンの分泌を安定させ、体脂肪の増加を防ぐことができます。
タンパク質を摂る
タンパク質は筋肉を維持・増強し、基礎代謝を向上させるため、体脂肪を減らすために重要です。筋肉が増えると、安静時にも多くのエネルギーを消費するため、脂肪が燃焼しやすくなります。
体重1kgあたり1.2〜1.6gのタンパク質を摂取することが理想的です。鶏胸肉、魚、大豆製品、卵などの高タンパク質食品を毎食に取り入れることが推奨されます。適切なタンパク質摂取は、筋肉量を維持しながら体脂肪を効率よく減らす鍵となります。
糖質と脂質の摂取量に気をつける
過剰な糖質や脂質の摂取は、体脂肪の増加につながります。特に糖質は血糖値を急上昇させ、インスリンの過剰分泌を引き起こします。インスリンは脂肪の合成を促進するため、糖質の摂取量とタイミングには注意が必要です。
炭水化物を摂る際は、食物繊維やタンパク質と一緒に摂ることで、血糖値の急上昇を防ぎます。脂質についても、飽和脂肪酸を避け、オリーブオイルや魚油などの健康的な脂質を選ぶことが重要です。
食物繊維を摂る
食物繊維は、消化に時間がかかり、食後の血糖値の急上昇を抑える効果があります。野菜、海藻、全粒穀物などの食物繊維が豊富な食品を積極的に摂取しましょう。食物繊維は、満腹感を持続させ、過食を防ぐのにも役立ちます。
1日の目標摂取量は、男性で20g以上、女性で18g以上が推奨されます。食物繊維を多く含む食品を取り入れることで、食事による血糖値の変動を穏やかにし、体脂肪の蓄積を抑えることができます。
食べる順番に気をつける
食事を摂る順番を気をつけることで、血糖値の急上昇を防ぎ、体脂肪の蓄積を抑えることができます。まず、野菜や汁物から食べ始め、次にタンパク質、最後に炭水化物を摂るようにしましょう。
野菜や汁物は食物繊維を多く含み、血糖値の急上昇を防ぐ効果があります。また、炭水化物を最後に摂ることで、全体の血糖値の上昇を緩やかにし、インスリンの過剰分泌を抑えることができます。
よく噛んで食べる
食事をよく噛むことで、消化が良くなり、満腹感が得られやすいです。よく噛むことで満腹中枢が刺激され、適量の食事で満足感を得ることができます。食べ始めてから約20分で満腹中枢が刺激されるため、時間をかけて食事をすることが大切です。
また、よく噛むことで唾液が分泌され、消化酵素の働きが活発になり、食物の消化吸収がスムーズに行われます。
アルコールを控える
アルコールは高カロリーであり、過剰摂取は体脂肪の増加につながります。アルコール自体が脂肪の燃焼を妨げるだけでなく、飲酒に伴う高カロリーなおつまみの摂取も問題です。節度ある飲酒を心がけ、1日のアルコール摂取量を適度に抑えましょう。
週に2日は休肝日を設け、肝臓の負担を軽減することも重要です。アルコールの摂取を控えることで、体脂肪の増加を防ぎ、健康的な体を維持することができます。
食事メニュー
体脂肪を効率的に減らすための食事メニューは、栄養バランスを考え、タンパク質、低糖質、健康的な脂質、食物繊維を豊富に含む食品を組み合わせることが重要です。以下の分野に分けて、それぞれのタイミングに合った具体的なメニュー例を紹介します。
- 朝食
- 昼食
- 夕食
- 間食
朝食
朝食は一日のエネルギーを補給する大切な食事です。高タンパクで低糖質のメニューを選びましょう。
ほうれん草と卵を使ったスクランブルエッグは、栄養バランスに優れた一品です。ほうれん草をオリーブオイルで炒めた後、卵と牛乳を加えてスクランブル状に調理します。シンプルでありながら、たんぱく質とビタミンが豊富です。
昼食
昼食はしっかりとしたエネルギー補給が必要です。タンパク質を中心に、野菜をたっぷりと摂ることができるメニューが理想です。
茹でた鶏むね肉と新鮮な野菜を使ったサラダは、低カロリーで高たんぱくな昼食に最適です。レタス、トマト、キュウリ、玉ねぎをノンオイルドレッシングで和え、鶏むね肉をトッピングします。さっぱりとした味わいで、満足感があります。
夕食
夕食は軽めにし、消化のよい食材を選びます。炭水化物は控えめにし、タンパク質と野菜を中心に摂りましょう。
鶏もも肉と多種類の野菜をトマトソースで煮込んだ料理です。鶏肉を炒めた後、人参、玉ねぎ、ジャガイモ、ブロッコリーを加え、トマト缶で煮込みます。野菜の甘みと鶏肉の旨味が溶け合い、栄養満点の夕食になります。
間食
間食には低カロリーで栄養価の高い食品を選びます。
例えば、プレーンヨーグルトにバナナといちごをトッピングし、はちみつをかけたヘルシーな間食です。フルーツの甘みとはちみつの風味がヨーグルトと調和し、ビタミンとミネラルが豊富なデザートになります。簡単に作れて、美味しく体脂肪を抑えられます。
これらのメニューをバランスよく取り入れることで、体脂肪を効率的に減らし、健康的な体を維持することができます。
食事以外に運動も大事
体脂肪を効果的に減らすためには、有酸素運動と筋力トレーニングの両方を組み合わせることが重要です。ここでは、どのような運動をするとよいかを紹介します。
有酸素運動
有酸素運動は脂肪を燃焼させるために非常に効果的です。脂肪をエネルギー源として使うため、比較的長時間続けられる運動が推奨されます。
以下の有酸素運動を実践しましょう。
- ウォーキング
- ランニング
- サイクリング
- スイミング
ウォーキング
特に初心者におすすめです。30分から1時間程度のウォーキングを週に3〜5回行うことで、脂肪燃焼効果が期待できます。
ランニング
ウォーキングよりも高強度の運動で、短時間でも効果が高いです。20〜30分のランニングを週に3〜5回行うとよいでしょう。
サイクリング
自転車は関節に負担が少なく、長時間続けやすい運動です。屋外でも屋内のエアロバイクでも効果的です。
スイミング
全身運動であり、筋肉をまんべんなく使うため、非常に高いカロリー消費が期待できます。30分から1時間のスイミングを週に2〜3回行うことが理想です。
筋力トレーニング
筋力トレーニングは基礎代謝を向上させ、脂肪燃焼を促進します。筋肉量が増えると、安静時でも多くのカロリーを消費するようになります。
体脂肪を効率良く減らすには、以下の筋力トレーニングがおすすめです。
- スクワット
- プランク
- 腕立て伏せ
スクワット
下半身の大きな筋肉を鍛えることは、全身の代謝を上げるのに効果的です。初心者は自重スクワットから始め、慣れてきたらダンベルやバーベルを使って行うとよいでしょう。
プランク
体幹を鍛える運動で、腹筋や背筋を強化します。正しい姿勢を維持することが重要で、20〜30秒から始めて徐々に時間を延ばしていきましょう。
腕立て伏せ
上半身の筋力を強化します。初心者は膝をついた状態で行い、慣れてきたら通常の腕立て伏せに移行させていきましょう。
有酸素運動と筋力トレーニングの組み合わせ
効果的な体脂肪の減少には、有酸素運動と筋力トレーニングをバランスよく組み合わせることが鍵です。例えば、週に3回の有酸素運動と2回の筋力トレーニングを組み合わせると、効率的に体脂肪を減らすことができます。
また、筋力トレーニング後に有酸素運動を行うと、成長ホルモンの分泌が促進され、脂肪燃焼効果が高まります。
体脂肪を減らすなら食事と運動をしよう
本記事では、体脂肪を減らすためにはどのような食事の仕方をするとよいのか、どのような食事メニューにするとよいのかについて紹介してきました。
体脂肪を減らすために食事を整えることも大事ですが、一緒に運動をすることで効率的に体脂肪を減らすことができます。早く効果を出したい人は、有酸素運動や筋力トレーニングもしていきましょう。
食事と運動を継続して行うことで効果を最大限に引き出せます。家で自重でトレーニングするのもいいですが、スポーツジムでトレーニングすることでさらに効率よく求めている結果を得ることができるでしょう。