【減量のすすめ完全版!】水抜きの方法と注意点

今回の記事では、水抜きのメカニズムに触れつつ、具体的な方法や注意点についてお話しします。減量の必要なスポーツをやっている方や、結婚式などが理由で短期的に体重を落としたいという方はぜひ参考にしてみてください。

減量とダイエットの違い

減量とダイエットの意味を混同して使用している方も多いため、最近ではすみ分けが曖昧になってきました。しかし、厳密に言うと減量とダイエットは異なります。

減量とは

減量とは、読んで字のごとく「量を減らす」ということです。つまり、体重を減らすことを指します。脂肪や筋肉、体の水分など、いかなる物質であろうと、体重さえ減らすことができれば減量の目的は達成できます。

体重によって優劣が出るスポーツでは体重制限が設けられているため、減量をする方がたくさんいます。一時的に体重を減らし、目的が達成できたらすぐに元の状態に戻すのが一般的です。

ダイエットとは

一方ダイエットは、一時的に体重を減らすだけではなく、健康的な食事によって目標体重まで落とし維持することを指しています。長期間かけてゆっくりと体重を落とすため、減量のように短期的な結果は得られにくいでしょう。

脂肪をメインで落とすため、適切なダイエットができるとリバウンドしにくく長期的な結果を得られやすいのが特徴です。痩せて理想の体を目指したい方や、健康的な体を手に入れたい方は、ダイエットを行うのが一般的です。

減量の種類

短期的な体重の減少を目的とする減量は、以下の3つの種類に分けられます。それぞれ簡単に説明し、中でも効果の高い水抜きについては詳しく見ていきます。

  • 糖質カット
  • ファスティング
  • 水抜き

糖質カット

糖質カットは、糖質を含む食事を一定期間摂取しない方法です。糖質は1グラムあたり4ミリリットルの水と結合して体内に貯蔵されるため、糖質をカットするとその分の水分が体外に排出され、体重が一時的に大きく減少します。

ファスティング

ファスティングは断食とも呼ばれ、一定期間食事を摂取しない(または制限する)方法です。三日間水以外の摂取をしないファスティングや、一日のうち16時間食事を摂らない方法など、様々な種類があります。ファスティングも一定期間食事を摂取しないため、一時的な体重の減少が期待できます。

水抜き

水抜きとは、体内の水分を減らすことで体重を減少させる方法です。人間は体重の50〜60%が水分でできているため、水抜きはかなり大幅な減量を実現することができます。プロ格闘家であれば1週間で10キロ前後体重を落とす方もいます。

水抜きのメカニズム

水抜きには、塩分濃度が深く関係します。人間の体は常に一定の塩分濃度を保とうとしているため、体内の塩分量が上がると、水分を必要以上に吸収し、一時的に体重が増加します。飲み過ぎや食べ過ぎの次の日に、全身がむくんでしまうのはこれが原因です。

逆に、体内の塩分が減ると、水分を体外に逃がすことで塩分濃度を一定にしようと体が働きます。水抜きは、この体外に水が逃げる原理を利用した減量方法です。体内の塩分を限界までカットし、体内の水分を排出することで、一時的な体重の減少を目指します。

水抜きの方法

水抜きは少なくとも4日〜1週間かけて行います。順を追って説明するので、参考にしてみてください。

  • 塩分と炭水化物をカットする
  • 大量の水を摂取する
  • 徐々に水分をカットする
  • サウナや半身浴をする

塩分と炭水化物をカットする

始めに、塩分と炭水化物をカットします。先述しましたが、水抜きは塩分濃度を一定にする働きを利用した減量方法です。体外から摂取しない限りは、体内の塩分は身体活動や排尿とともに減っていき、それにともない水分も自然と抜けていきます。

また、炭水化物も水と結合する性質があるため、完全にカットすることでその分の水分はなくなっていきます。

水抜きの間はカロリーの制限はしないため、脂質の高い豚肉や牛肉をたくさん摂取するようにしましょう。塩や糖質の入った調味料は使用できないので、コショウなどのスパイスで味付けをすることをおすすめします。

大量の水を摂取する

水抜きと聞くと、水を制限するのではないかと思う方もいるのではないでしょうか。実は、水抜き初期は大量の水を摂取します。初日10リットル、2日目8リットル、3日目6リットルを目安に飲みましょう。

大量の水は体内に残った塩分を流してくれる作用があるため、効率よく体内の水分を排出することができます。実践してみるとわかるのですが、塩分と炭水化物をカットしているため、水をたくさん飲んでも、ほとんどが尿として排出されます。10リットル飲んでも次の日には体重が変わらないかこの時点で減っていることもあります。

徐々に水分をカットする

4日目からは、摂取する水分量も減らしていきます。一日2リットル前後摂取してください。個人差はありますが、この時点で4キロ前後体重が落ちているでしょう。

サウナや半身浴をする

多くの方が、この生活を続けることで目標体重を達成することができますが、期間が短い方や、途中で少し塩分を摂取してしまった方はサウナや半身浴を試してください。無理やり汗をかき、短時間で体外に水分を排出することができます。一気に体重を減らすことができるので、計量ギリギリでも効果を発揮します。

水抜きの際に注意する点

ここからは、水抜きの際の注意点を解説します。命の危険にもかかわる可能性があるので十分に注意して行いましょう。

  • 無理しない
  • 目標を定める
  • 栄養管理を徹底する
  • 水抜き後の食事に気を付ける
  • 水中毒に気を付ける

無理しない

人間は体内の水分が一定以下になると、生命活動ができなくなる可能性があります。激しすぎる水抜きは危険なのでやめましょう。

体調不良を訴えるタイミングは個人差があるため、明確な数値はありません。体調に異変を感じたら我慢せず中断しましょう。

目標を定める

目標の数値を明確に決めておきましょう。目標を立てておくことで、計画的に減量をすることができ、漠然と行うよりも成功率は向上します。

栄養管理を徹底する

水抜き中は塩分と炭水化物をカットするため、様々な食材を口にすることができなくなります。食べられる食材を良く調べ、栄養管理に気を付けましょう。お金に余裕のある方は、いくつかサプリメントを用意するのもおすすめです。

水抜き後の食事に気を付ける

水抜き後に急に水を摂取したり、大量のご飯を摂取すると、体が適応できず体調不良を起こすことがあります。始めは、500ミリリットルの経口補水液を一時間かけて飲みましょう。その後は、おかゆなどの消化にいい食べ物から摂取し、徐々に普通の食事に戻してください。

水中毒に気を付ける

水中毒とは多飲症とも呼ばれ、水を一気に飲み過ぎた際に発症します。めまいや呼吸困難が主な症状で大変危険なので注意してください。維持時間に1リットル以上飲むと発生する可能性が高まるため、初日の10リットル飲む際は十分な注意が必要です。

水抜きをおすすめする人

水抜きは、一時的な減量が目的なので誰にでもおすすめできるわけではありません。以下の方々は、水抜きを検討してみても良いでしょう。

  • 計量が必要なアスリート
  • ボディコンテンストに出場する方
  • 記念撮影を控えた方

計量が必要なアスリート

体重制限があり、計量が必要なアスリートは水抜きがおすすめです。例えばプロ格闘家であれば、体重を軽くすればするほど相手の体格は小さくなり試合で優位に立つことができます。前日計量が一般的なため、一日かけて体調も戻すことができ、多くの格闘家が減量に水抜きを使用します。

一方、当日計量が必要なスポーツは、パフォーマンスの低下にも繋がるため、水抜きはおすすめできません。しっかり栄養を摂りながら行うダイエットをおすすめします。

ボディコンテンストに出場する方

ボディビルダーやフィジークなど、体の美しさや大きさを競う競技では水抜きが良く使用されます。体内の水分を減らすことで筋繊維がはっきりと見えるようになり、コンテストで優位になります。

ボディコンテストに出場する方は最後の絞りとして水抜きを使用するだけで、それまでは長期間のダイエットを行っています。水抜きだけでトップ選手のような体になれるわけではないので気を付けてください。

記念撮影を控えた方

モデルの方や結婚を控えた方は、一時的な水抜きでスタイルを良く見せようとする方もいます。プロ格闘家の行うような厳格な水抜きではなく、1〜2キロ程度の簡易的なもので十分効果があるでしょう。

厳しい水抜きを行うと、顔がやつれて見えたり体にハリがなくなるので、やり過ぎはかえって逆効果です。美しさを保てる程度で行ってください。

目的に応じた減量方法を

今回は水抜きについて解説してきましたが、減量方法やダイエット方法はさまざまです。目的や期間に応じて、あなたに合った方法を実践してください。

また、どの方法も適切な知識や安全への配慮が必要です。この記事はあくまでも参考程度に、自己責任で行うようにしましょう。