朝食は本当に必要?健康に良いとされる理由まとめ

朝食は必要?

「朝食は大切」という考え方は広く知られていて一般的ですが、それとは逆の「朝食を抜く」という健康法を耳にしたことがあるという人もいますよね。

では、健康な身体づくりやダイエットをする上で、「朝食」はとるべきものなのかとらない方がいいのか、どちらが正しいのでしょうか。

今回は、そんな疑問を解消するべく、朝食の必要性についてまとめていきます!

朝食をとらない人の割合

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」の経年変化によると、成人における朝食の欠食率は平成19年以降、男性15%程度女性10%程度で推移しています。

年齢階級別にみると、男女とも20代で最も高く、男性で3割程度、女性では2割程度が朝食を欠食していることが分かります。

さらに、20代の一人暮らしの場合に限ると朝食の欠食率はさらに高くなり、男性は6割以上、女性も3割近くが朝食をとっていない状況です。

また、インターワイヤードの調査によると、朝食を食べない人の理由としては、「食べる習慣がないから」が48.5%で最も多いものでした。

他には「起きられない・眠る時間に使いたいから」(33.9%)、「食べる時間がないから」(32.4%)、「お腹が空かないから」(22.9%)、「起きる時間が遅いから」(22.6%)など、「時間」を理由に朝食をとらないことが多いようです。

朝食をとるメリット

では、朝食をとることにはどのようなメリットがあるのでしょうか。朝食をとることによって考えられるメリットとして代表的なものは以下の通りです。

  • 集中力・記憶力が上がる
  • 運動能力・体力が上がる
  • 体内リズムを整えられる
  • イライラしにくくなる
  • 太りにくくなる

集中力・記憶力が上がる

脳のエネルギー源は「ブドウ糖」ですが、睡眠中も脳はエネルギーを消費しており、朝はブドウ糖が欠乏しているとされています。

そういった状況で、朝食で炭水化物を摂取することで、脳のエネルギーが補給され、集中力や記憶力が上がり、午前中の仕事や勉強が捗ると考えられています。

運動能力・体力が上がる

脳と同様、身体を動かすのにもエネルギーが必要になります。午前中身体を動かすために必要なエネルギーを補うという意味でも朝食をとることは有効であると言えます。

特に、運動をする際は、エネルギー源が不足した状態で動き続けると体調を崩す可能性もあるので、適切なエネルギー補給をすることが大切です。

体内リズムを整えられる

人間の身体は25時間周期の「体内時計」を持っているとされており、地球の24時間周期の時間とズレがあります。

このズレを防ぐためには、毎朝体内時計をリセットする必要があり、そのリセットに有効な手段の一つが朝食なのです。

朝食をとることで身体に刺激が与えられ、体内時計がリセットされます。それによって、体内時計のズレが修正されて体内のリズムを整えることができます。

イライラしにくくなる

朝食をよく嚙んで食べることで、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌が促され心が落ち着くためイライラしにくくなるというメリットもあります。

また、空腹時には、低血糖や神経ペプチドYと呼ばれる化学物質の影響でイライラしやすくなることがありますが、朝食をとることでそういった空腹によるイライラも防ぐことができます。

太りにくくなる

朝食をとることによって、基礎代謝量が上がると言われています。基礎代謝量とは、人間が運動をしなくても1日に消費するエネルギーの量のことです。

つまり、朝食をとることで基礎代謝量が上がると、その分1日に消費するカロリーも多くなり、太りにくい身体になるということです。

朝食をとるべき根拠は?

ここまで朝食をとることで得られる様々なメリットをご紹介してきましたが、それらを証明する根拠は明確であるとは言えません。

朝食の重要性に関する研究結果や学術論文は多く存在していますが、どれも一説に過ぎません。

中には、実験のサンプルに偏りがあったり、拡大解釈をしていたりするものもあり、「朝食」と直接的な関係があるとは考えにくいものもあります。

朝食をとることのメリットを過信せず、あくまでそのような考え方が一説として存在するという程度で捉えておくことが、誤解を防ぐためには有効でしょう。

朝食抜きダイエットとは?

朝食をとることが大切と言われている一方で、朝食を抜くことがダイエットに良い、健康に良いという話を聞いたことがあるという人もいますよね。

では、朝食抜きダイエットとは一体どんなもので、どういったメリットがあるのでしょうか。

朝食抜きダイエットの仕組み

朝食抜きダイエットとは、1日3食ではなく2食にし、朝の食事をとらないダイエット法です。

夜の食事時間を制限することと併せて、食事をしない時間を作ることで、「16時間断食」「18時間断食」と呼ばれることもあります。

朝食抜きダイエットのメリット

1日の総摂取カロリーを抑えることができる

朝食を抜くということは、当然1日のうちで1食分の摂取カロリーが無くなるということです。

つまり、普段3食分食べていて摂取カロリーが多い人の場合は、朝食を抜くだけでも1日の摂取カロリーを抑えることができ、ダイエット効果を期待できます。

ただし、昼食や夕食でカロリーをとりすぎないという点に注意しなければなりません。

内臓や消化器官を休ませることができる

1日の中で3食分食事をとると、絶え間なく胃や腸が働き続けなければならないことになります。

そうした状況で胃や腸に負荷がかかり続けると、消化機能が低下したり、腸内環境が乱れたりする可能性が高まります。

朝食を抜くことで、内蔵や消化器官を休ませる時間ができるため、健康的だと考えられているのです。

脂肪燃焼効果が期待できる

人間の身体は飢餓状態になると脂肪を燃焼してエネルギーに変換しようとします。朝食を抜くことによって、一定時間空腹の状態が続き、その間に脂肪を燃焼する効果が期待できるのです。

また、そのような燃焼によって内臓脂肪の減少も期待されるため、生活習慣病の予防にも効果的であると言えます。

 

以上のように、朝食をとることによるメリットがある一方で、朝食を抜くことによるメリットも存在することが分かります。どちらが自分に合うのかを考えて選択することが大切です。

朝食は無理してとる必要は無い!

朝食をとることによって得られるメリットを理解した上で、朝食をとるかどうかは自身で判断することが大切です。たとえ朝食をとることにメリットがあるとしても、無理をしてまでとる必要はありません。

朝食を無理にとろうとすることで、お腹を下すなど、体調を崩してしまったり、ストレスを感じてしまったりしてはむしろ逆効果です。

無理のない範囲で、自分に合った食習慣を意識するようにしましょう。

おすすめの朝食メニュー

主食・主菜・副菜のバランスが良い食事が理想的です。

主食

炭水化物は脳や身体を動かす重要なエネルギー源です。白米パンなどの主食でしっかり補うようにしましょう。

主菜

タンパク質を多く含む食べ物で、丈夫な身体をつくると共に、元気に動くためのエネルギーを補給しましょう。を使った目玉焼きや卵焼き、などがおすすめです。

副菜

ビタミンやミネラル、食物繊維などを多く含む食べ物で身体の調子を整えましょう。味噌汁サラダ漬物などがおすすめです。

どうしても時間が無い時は?

おにぎりサンドイッチなどでも十分エネルギーの補給ができますし、時間が無くても食べられます。

また、果物や野菜を食べやすいサイズに切って保存しておくことも、忙しい朝に朝食をとるための策として有効と言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?今回は、朝食をとることの重要性についてまとめてきました!

朝食をとることによって様々なメリットがあると考えられますが、無理をしてまでとらなければならないものではないこともお分かりいただけたのではないでしょうか。

それぞれの身体の状態や生活習慣に合わせて最善の選択をしましょう!